2008年1月14日月曜日

被害者はトラ

昨年のクリスマスに起きたサンフランシスコ動物園のトラ襲撃事件。
トラに襲われ殺害された17歳の少年と、怪我をした19歳と23歳の兄弟の素行に関して次から次へと新事実が明らかにされている。

助かった兄弟は被害者(原告)という立場で、動物園と市を相手どり訴訟を起こしている。
しかし動物縁側は兄弟が「トラをからかって挑発」した加害者だったことを立証しようとしている。
だが、動物を挑発することはmisdemeanor軽犯罪にしかならない。


この3人の少年達に関して、East San Jose(犯罪の多い危険な地域)に住む、警察にお世話になる常習犯のワルがきだったこと、そして数々の犯罪歴があったことが判った。
その他、彼らにとってマイナスとなる情報は:

☆閉館直前に動物園に入り、その内の一人はチケットを買わずにフェンスを飛び越えて忍び込んでいる

☆車中にウォッカの空瓶が見つかっている

☆病院で体内の血中からアルコールが検出されている

☆トラの檻の中に通常はあるはずのない 大きな石・巨大まつぼっくり、sling(パチンコ)が見つかっている

☆檻の入り口と堀の間からは靴と血が見つかっており、被害者が柵越しに足を突き出して虎をからかうなどして挑発した可能性も考えられる

☆救急隊員が兄弟を病院に運ぶ際、兄が弟に向かって『Don't tell them what we did!(何も喋るな)』と言っているのを聞いている

☆携帯電話の差し押さえを拒んでいる(テキストメッセージや写真から、3人がトラを挑発したり飲酒していた事を立証することができる証拠が残っているものとされている)

☆殺された少年は高校で問題を起こし、同じ校区内の他の高校へ転校している。彼はこれまでに麻薬所持、飲酒運転、スピード違反、公務執行妨害等で補導されている。

☆一方、兄弟は9月に暴力行為を警察官に止められた際に従わず、逆に危害を加えたことで起訴されている。

しかし、これらの情報は憶測や噂の域を出ない。
法廷で具体的証拠として認められるかという問題がある。


いずれにせよ、動物園側の管理責任が問われることは確実である。
トラの檻の壁の高さが12.5フィートしかなかったこと。
監視カメラ・非常用電話等の設置がなかったこと。
どのような状況でトラが檻から逃げ出したにせよ、トラと少年の命が奪われたのは動物園の管理責任なのである。


兄弟の弁護士となったマーク・ゲラゴス氏は、マイケル・ジャクソン幼児虐待事件、ウィノナ・ライダー窃盗罪等で知られるハリウッドスター御用達の著名被告側弁護人である。(原告である兄弟が”被告側弁護人”を雇うという事が異例である)。強欲で饒舌な有能弁護士の代表ともいえるゲラゴス氏は、マスコミや一般大衆心理を操る戦術に長けており、例え被害者の非常識な行為が原因であっても、有能な弁護士次第で勝訴できるという現在のアメリカの歪んだ訴訟社会を象徴している。

もともとトラやライオンなどの野生動物を捕まえて飼育するということ自体に無理があると思う。
本当の被害者は射殺されたトラである。
南無阿弥陀仏。

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