副題:それぞれの春
考察:“火事場の馬鹿力”は実力に含まれるのか?
書店の店頭で『Dance Style4月号』を立ち読みし(買えよー)、休刊を知った友人達から心配のメールが来る。
・”姉ちゃん”どうするん?ダンサーで食っていくのか?
・別の雑誌の編集?
・大学へ残るのも手だと思うよ。○○さんの息子も内定取消で一年留年して就職活動するらしい。学費免除なんだってよ。
・バイトでいいならウチ(飲食店)で雇ってやるよー。
みんな心配してくれてありがとねー。
バイトといえば、姉ちゃんは高校時代から、部活の合間に様々なバイトを経験してきた。
ラーメン屋、インド料理レストラン、グッドウィルの日雇い(あのグッドウィルです。あの。)、ダイエーオレンジカード店頭勧誘、居酒屋。どのバイトも決して無駄にはなっていない。
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』という本を読んだ事があるが、姉ちゃんは『人生に必要な知恵はすべて居酒屋で学んだ』と言っても過言ではないだろう。
大学3年の時、一年間お世話になった居酒屋店主は、その界隈では一目置かれている礼節を重んじる器の大きな人だった。親代わりのように基本的な挨拶から礼儀作法(親が怠った教育)に渡って人間関係の築き方を叩き込んでもらった。
おかげで(?)就活で大切といわれる『コミュニケーション能力・対人能力』に関しては少々自信がある。決して数値には出来ない“察する能力”や“腹を読む”ことに強くなったのである。
酒が強くなったことは言うまでもない。 (^▽^;)
そうこうしている内に、姉ちゃんは体育会系女の意地で、受験した企業数社から次々に採用を勝ち取った。そして第一希望だった会社に決めた(給与が高いのも惹かれた)。
若い社長が率いる六本木のベンチャー企業である。(第二のホリエモンにならないと良いのだが…。)250倍の倍率だった。起業家精神が学べ、自分を成長させる経験が出来そうな会社である。
少なくとも、終身雇用制や年功序列型の給与制度にどっぷり浸かっていない職場であることは間違いない。
少々足りない知力を根性と体力でカバーしていけ!
このご時世に、複数の会社に受かったことで、姉ちゃんは苦笑している。
“火事場の馬鹿力”だったのか、それとも実力なのか・・・。さてさて?
人は逆境に立たされたときに成長するという。 彼女は、もはや2年前に別れた時の“踊るパッツパラパー姉ちゃん”ではなかった。
1年間責任のある仕事をこなし、逆境に負けずに自分の運命を切り開き、一回りも二回りも大きくなった別人の社会人がそこにはいた。
姉ちゃん(今度こそ)就職おめでとう!
逆境に勝る教育なしっ!
ここでのBGMは水戸黄門のテーマソングでお願いしたい。♪人生楽ありゃ苦もあるさ 涙のあとには虹が出る 歩いてゆくんだしっかりと 自分の道を踏みしめて♪
副題:それぞれの春
因みに、サンディエゴ・極貧マイペース天然息子には”春”はまだ訪れていない。
UCLAの編入試験に落ちた弟に対し、姉ちゃんは『一度挫折を経験するのも良い。』ときっぱり。あんたが言うと説得力があるよ。
マイペースの彼には、ゆっくりまったりじっくりと時間をかけて夢の実現に近づいて欲しいものである。
『ふりむくな ふりむくな 後ろには夢がない。 (寺山修司)』
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