特にめでたくも何とも無いのだが、誕生日をとても大切にお祝いする人種の皆さんから、鉢植えやギフトカード、マグカップなどを頂いた。
例年のシニアセンターでのサーモンランチは、先約があるからと丁重にお断りした。
先約とはこれ。
Bank of the West Classic Tournament バンク・オブ・ウエスト・クラシック
場所はStanford Univ スタンフォード大学内にある Taube Family Tennis Stadium。
シャラポワ、セりーナ・ウィリアムス、伊達公子、森田あゆみ等そうそうたるメンバーが参加。
全米オープンに向けてハードコートに慣れるためなのだとか。
Arenaアリーナという名前で思い浮かべるのは横浜アリーナだな。
我が家の子供達の成人式は横浜アリーナだったっけ。
遠い昔の話の様だわ。
階段状の観客席があればサイズは関係なくArenaアリーナと呼ぶらしい。
このトーナメントが行われるアリーナは極小なので、目の前で試合が繰り広げられる。
すごい臨場感だ。
中学は軟式テニス部でまあまあ活躍したお嬢。 中学は軟式、高校は硬式テニス部で、こちらもそこそこ強かった息子。
だから我々、テニス観戦&応援には年季が入っているのよ。
会社をサボって観戦に来た爺の、恐怖のテニスウンチクが始まる。
”今のはポーチに出るべきではなかった”とか、”角度が足りん”、とか、、、。
Arenaで行われていたシングルスの試合が終わったので、No.6 コートで行われているダブルスを観戦しに移動。No.6は片側のみ階段状の観客席がある。
え?寿司小国人ペアが闘ってるじゃないの!
かなり競ってる。
相手は南アフリカとチェコの巨大な選手だ。
Natalie GRANDIN (RSA) vs Shuko AOYAMA (JPN)
Vladimira UHLIROVA (CZE) Rika FUJIWARA (JPN)
写真手前が寿司小国人ペア。
爺は寿司小国人ペアがポイントをゲットするたびに、”よしっ!”とか、”うまいっ”とか叫ぶ。
回りはアメリカ人だらけ。
完全アウェーの状況。もうちょっと静かに応援しようよ、、、。
刺されるよー。
やった!競って競って勝ったよ! 大金星!
粘って粘って集中して、まるでテニスのなでしこジャパンを見たような気分になった。
日の丸はないのか!日の丸は!
翌朝は日曜日に亡くなったSigal父ちゃん享年84歳のお葬式。
毎年サンクスギビングにお呼ばれした際に必ずお会いしていたSigal父ちゃんIssac Emanuelだが、この2年ほどはほぼ寝たきりとなってしまい、Los AltosにあるCare Facility Centerで生活していた。
第二次世界大戦ではイギリス軍として闘い、その後建築エンジニア/ビジネスマンとしてニューヨーク、南アフリカ、ケニヤ、ホンデュラス等 まさに世界をまたに駆けて活躍した父ちゃんは8ヶ国語堪能だった。
いつもお土産に作って持って行く、カリフォルニアロールを喜んで、”お前さんのお陰でSUSHIが食べれるようになったぞな。”って食べてくれていたんだ。(泣)
お葬式はOrthodox Judaism オーソドックスユダヤ教によりは執り行われるとのこと。
これが大変だった~。
アメリカに住み始めて、ローカルな人のお葬式に出席するのは初めて。
花束を贈ったり、お金を集めて連名でギフトを差し上げたりすることはあったが、、、。
それもOrthodox Judaism オーソドックス・ユダヤ教ってどうすりゃあいいのよ?
確かアイツはJews ユダヤ人だったな、、、。
聞いてみよう、とメールで友人に問い合わせる。
質問:ねえ、何着ていけばいいの?
答え:全身黒である必要はない。地味な色ならOK。男性は小さい帽子みたいなのを頭に乗せる。女性もスカーフが必要かも、、、。
質問:ねえ、お香典みたいな習慣はないの?花持ってく?手ぶらでいいの?
答え:花や食べ物のバスケット等を家に送るのが主流。
あまり参考にならないな。とりあえず目立たないように無難にまとめていこう。
Cremation火葬ではなく、Burial土葬。それも、棺おけに入れないで、白い布に巻かれて土に埋めるんだって、、、。
”オーソドックスは最も厳しく戒律を守るんだぞ”って脅された。
さて黒のスカートはどこだ?
ブラウスはぴちぴちだ。肉に食い込んで、まるでボンレスハム。入らない。
ストッキングなどどいうカリフォルニアには無用の長物。
捨ててはいない。どこかに仕舞ってあるはずだから探さなきゃ。
Oak Hill Memorial Parkは南San Joseの丘に広がる広大な公園墓地。
宗教や人種により、墓地の区画が分かれているようだ。
さすがにイスラム教とヒンドゥー教は隣り合っていないだろうなあ。
Japaneseと書かれた区画。
墓石の形がちょいと違うが、間違いなくローマ字で書かれた寿司小国の姓。
『南無~』
ロッカー式が並ぶ。
入り口に近いチャペル。
無難にまとめた格好で葬儀に立ち会ってきた。
注:地味な色なら普段着でも良かったみたい・・・。
何分か遅刻しちまった。
Rabbi(ユダヤ教の司教)がユダヤ教の教えについて、葬儀について簡単に説明していたらしい。続いて故人の人生や功績についての原稿を読み上げる。
1分ー2分に一度の割合で、飛行機がSan Jose Airportへの着陸するべく低空飛行をするので声が聞こえなくなる。
次にeulogy弔辞。まず次女Sigal、そしてSigalの夫Manuel、そして長女Sigalのお姉さんが読み上げる。
小さいテントには椅子が並んでおり、近親者が座る。
参列者は40人くらい。
後から来た数人には、直射日光がギンギラギンに当たる。
昨日もギンギラギン。今日もギンギラギン。遅刻したからバチが当たったんだ。
Rabbiがヘブライ語でprayerお祈りを読み上げる。
良く響く実に聞きやすい声をしているRabbiだわ。
仏教のお坊様は声が良くないと・・・と言うけれど、これってどの宗教にも共通することなのね。
あら?歌いだしたわ。
心に響くよ。言葉じゃないね。
Burial土葬について説明してる。
”すべては土に返る ”・・・みたいなこと。
”参列者ひとりづつがシャベルで土をかぶせることで、恩返しができる”・・・みたいなこと。
注:『白い布』じゃなかった。木のしっかりとしたお棺だった。
控えていたお揃いのユニフォームを着た、ごっつい身体の4人メキシカン登場。
お棺にベルトを通し、ゆっくりとかなり深い穴(2m近く)に沈めていく。
近親者から順にシャベル×2本で土をお棺の上にかけていく。
男性達は皆、あの小っちゃい落ちそうな10cmくらいの帽子を頭に乗っけている。
どうやって固定しているのかよーく観察していたら、ある人はヘアピンで止めているし、ある人はパッチン止め。Manuelに至っては、頭頂部に髪が無いので何度も帽子がずり落ちていた。
最後に全員でprayerを言って、近親者とHugして葬儀は終わった。1時間程度。
とても良いお式だった。
墓地は塀で囲まれている。その塀の外側でずーっとHenry(Sigalの親友Karlaの旦那)が立って最初から最後まで式を見守っていた。どうして入ってこなかったのだろうか?Karlaはテントの中にいたが、何故Henryは外に?アメリカ人だから敬虔なキリスト教徒なのか?
多分宗教的な理由なのだろうが、気になる。何故だ?
何を隠そう大学では『比較文化学科』という、本人でさえ意味不明の専攻だった不良おばちゃん。 それぞれの宗教についても(何も覚えていないのだが)それなりに勉強したはず。
大学に入る為に一生分の脳細胞を費やした高校時代だったので、その反動は大きかった。燃え尽きてしまった。 高校時代を頂点として、脳細胞は働くことを止め、その総数は加速度をつけて減少し、現在のスカスカ脳みそに至るわけだ。
かくして大学時代はバイトと遊興娯楽に明け暮れ、『比較文化』の勉強は試験の直前のみ。 この歳になって今頃後悔しても遅いのだが 『ああ、もっと大学で真面目に勉強しておけばよかった!』(30年前に気づけよ!)
『今夜、Los AltosのShigal母ちゃん家で”Shiva”をやるから来い』って。
Shiva? Shivaという神様がいるけど、あれはヒンドゥーでしょ? (バカバカ!)
Shivaとは7日間喪に服し、家を開放し故人を偲ぶことを言うらしい。
初七日みたいなもの?
食べ物を持って来てもいいけど、NO ANIMAL PRODUCT PLEASE! だって。
それってVegan/精進料理でしょ?
それとなくHenryの事を聞けたら聞いてみよう。。。