1月26日を最後に、エジプトに里帰り中のNAGIBAと連絡が取れない。
説明しよう。
NAGIBAはエジプト人だが中身は関西のおばちゃんである。世話好き、料理好き、パーティー好きで涙もろくてちょっと自己主張の強い、太鼓腹の我が友である。
そう。関西のおばちゃんは全世界にいる。
因みに彼女の口癖は『Enshara~』と『F××k Mubarak』。
彼女は昨年クリスマス前に、トランク3個パンパンのお土産を詰め込んで、2年ぶりに生まれ育ったアレキサンドリアに娘AZZAと帰郷した。
3ヶ月間、家族親戚友人達の世話になりながら旧友を暖める計画なのだとかで“ルンルン”で飛び立って行った。
先月中旬より、不安定だったエジプトの政情が急展開。
反政府勢力が大規模デモを行っている様子がテレビで流れる。
夜間外出禁止令が出て、空港も閉鎖。
インターネットが繋がらないので情報は混乱している。
先週の金曜日、心配で居ても立っても居 られなくなり、一足先に仕事のためにカリフォルニアに帰っているAZZAに電話してみた。
アメリカ人にはエジプトから退去命令が出ている。
合衆国政府が用意したチャーター機に乗って脱出できるのだろうか?(Nagibaは昨年アメリカ国籍を取得している)無事に帰ってこれるのか?
2年ぶりに帰郷した時期が祖国の混乱時期と重なるなんて、なんてアンラッキーなんだろう。
アレキサンドリアにいるとばかり思っていた太鼓腹Nagibaはカイロ郊外にいた。Cairo Tahrir sq. タハリール広場から約30キロほどの街の親戚の家に滞在しているとのこと。
Azzaも心配して連絡を取ろうとしているが、インターネットはもちろん、携帯もつながらないのだとか。
その後なんとか連絡がついたとAzzaからメール。
なんと”お母さんは張り切って2月1日に予定されている大規模デモに参加する用意をしているらしい“とのこと。
な、な、なんですとーーー?
脳裏に、投石を受けて額から血を流すNagibaの顔が浮かぶ・・・。
一昨日(2月2日)朝、Facebookのメッセージを通じて本人からメールが来た。
『Thanks a lot Elhamed lela me and all the family are okay. We just got the internet now. Say hi to all. Miss u all. With love Nagiba Elhamed lela してくれてありがとう。皆元気だ。インターネットが回復した。皆によろしく。皆と会えなくて寂しい。』
Elhamed lelaの意味は不明だが、とりあえずデモで怪我をすることはなかったようだ。ほっ・・・。
さらに今朝(2月5日)はFacebookを通じてNagibaからFriends達に『元気でいる』とのメッセージが送られてきた。
一安心。
『Twitter』や『Facebook』が反政府デモの群衆動員に威力を発揮したと聞く。 常日頃“Facebookのいったい何がいいのだろう・・・”と思いながらも、便宜上たまに参加している程度なのだが、こういう使われ方をするならいいじゃないか。
Facebookのおかげで、遠いエジプトの彼方で民主化に立ち上がった市民やNagibaが身近に感じられる。
たまたまこの時期に里帰りしていて、祖国の歴史的転換期に立ち会えるなんて、もしかしてこの太鼓腹関西おばちゃんエジプト人は超ウルトララッキー!な奴なんじゃないか?
Facebookというツールが何故アタシにとって魅力的に感じられないか・・・はまたの機会に。結構、ここシリコンバレーにはFacebook嫌いが多いのには驚かされる。お膝元なのにね。
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